話題になっておりますが 2008/12/21 23:07:18 (Sun)

循環器病センターでの治験にまつわる問題が
ここ最近ニュースに踊っておりますが

「治験」の仕事を私はしているわけです。

私の仕事は
医療機関ではなく、製薬企業がわで仕事をしており
その治験が、治験の質に求められる要件を充足しているかどうかを検証する役どころで
GCPという法律のもとで精査するQCという仕事をしています。

倫理的に問題はないかどうか
科学的な検証が行われているのかどうか

それらを、GCP省令、薬事法、治験の実施計画書等から
逸脱がないかどうかを精査するのが仕事です。

今回、循環器病センターでおこった問題の事例については
今後の展開が非常に気になるところで
問題の詳細や、今後の動きから目が離せない。

私の母も「治験」をかつて行わざるを得ない状態にあったこともあって
（命の時間を延ばすには、治験薬を使用する以外に道はない）
生きるか、死ぬかの二者択一の状況下におかれたこともありました。


メディアの報道をみていると
さも「治験が悪だ」とか、そういう息巻いたコメンテータの意見に
ちょっと悲しくなる瞬間がありました。

まだ、今回の問題の全貌が明らかになった訳ではないですが
治験という医薬品（医療機器）開発の先端で仕事をさせてもらってる者として
GCPと密接にかかわる毎日をおくるなかで
今回の件を通して思ったことは

如何に治験の開始時の同意説明が重要であるのかということで
インフォームドコンセントの重大な責任を感じずにはいれません。

すごく身近なところからの問題なだけに
今後のこの問題の行方を
私自身、しっかりと受け止めて学びつつ
今後の自分の糧にしていきたいとおもいます。