責任の所在 2006/10/21 14:56:27 (Sat)

『お前は下を育てない、それが欠点だ』

大学時代に、ある教官から言われた言葉

人を信用できないから
自分で判断して決断して、それを実行しないと気がすまない
それが無意識のうちの行動で
人を信用してないってのも無意識で

○○なら、かならず確実にやってくれる
と言葉で言いつつも
最終的なその人に対する対応や行動は、信用していない

相手に判断させるのではなくて
最終的には『私』が決断し判断して
それに、相手を従わせる

大学時代、組織に置き換えてシミュレーション実習をやったとき
それが如実に現れて
相手に判断と実行の権限を譲渡しないがゆえに
各個人は自分の仕事しか眼中に無くて、他との連携は取れないし
私と多数名しか、全体をみておらず・・・でもないな
私自身も広範囲すぎて全体を均等に見ることができず
被害妄想と、固定観念と
最終的にミスをしたときの全責任は、自分ひとりにあると
孤高のトップを気取って、センチメンタルにもなり
ミスが起こった原因は、誰かが私の指示に従わなかったからだと・・・

ほんと、『お前は何様だ！？』といった感じ

今は、大学時代とは異なって
シミュレーションではなく、実際の人間関係の中で自分が管理者（トップ）の位置に立つようになり
自分のやるべき仕事の範疇と
相手に任せなくてはいけない領域と
自分が判断するべきラインと
相手に考えさせて答えを出させるゾーンと
そういうものを、シビアにみつめる今日この頃で

何か問題が起こったときこそ
そういうものが表面化してくるんだと、実地体験で学ぶ日々

自分が『謙虚』に大きく欠けていることや
やたらに『自分の責任』に固執しすぎていることや
つまりは『人間関係の構築の仕方』がヘタッピなこととか
そういうの、めっちゃ実感してて

相手に判断と決断とを譲渡して、それに伴う責任を負わせる必要性
何かあったときには、前に立たせて処理を自分でさせるのは何処までか
それを踏まえた上で、私はどのようなフォローにまわり
今後に反映させるために、どういう役割を担うことになるのか
全体的な意識の底上げをするために、自分の発言は何に気をつけなければいけないのか

『全部私が責任取るから』
という発言が駄目なことも、つい最近学んだ

そもそも、ほんとうに全責任なんて取れるはずがない
だって、私は厨房内に入って患者さんのもとに食事が提供されるまでの全工程
自分で処理することは不可能だもの

「責任は私が取る。」と言うことで、問題意識をみんなで共有して持つことができなくなる

トラブルに繋がっている限定した所作だけが問題なんじゃなくて
そこで働いている、スタッフ一人一人の危険感度センサーが、徐々に低下してきてるからで
つまりは、そういう鈍感な意識が蔓延してしまってる職場雰囲気であり、人間関係に問題があって

そういうのの全体的なベースアップって、すぐにはどうこうできないだけに、大きな課題

独りで責任を独り占めしてた私自身の課題でもある

今後、適切な責任の分配と
各所でのトラブル回避方法を、現場で考えさせて、行動させて、駄目なら直させて・・・としていかなきゃいけない

私にとっては、彼らからの回答を待つ間
忍耐の時間でもあるし、もどかしさや苛立ちを感じることもあるだろうし
これは、私の度量の狭さの問題やから
自分自身も成長の機会だと思ってる

育てる、責任を取らせるって、難しいなぁと・・・
いつまでも、おんぶに抱っこしてても
年月だけは経るものの、経験と成長は望めない
そんなことを勉強している今日この頃

今日、午前中にちょっとした問題が起こって
そのときに事務長に「あなたには謙虚さが欠けている」と言われた
たしかに、謙虚に欠けているのは御尤もだと思う
経験も未熟で若いし場数も踏んでないにもかかわらず
絶対に栄養科のミスではないと『言い切った』その態度が反感をかったようだ

非常に悔しかったし
情けなくてしかたがなかった

正当で真っ当なことを言っても
私が軽んじられるが故に、栄養科内の人たちに嫌疑がかかるのは不愉快だった

早く自分自身が成長しなくては・・・と、心のそこから思った瞬間でした